はじめに

アフリカのファッションセンスの起源は、見た目だけでも明るくしオシャレを楽しもう、という思いから始まったと言われています。ケニアの人にとってもファッションとは、独自の個性や感性を自由に表現して楽しむ、非常に重要な文化です。ケニアの男性は、スラムのトタンでできた家からアイロンをかけたスーツを着て職場へ行き、女性は、着古した服を自分好みに仕立て直して、オシャレをして出かけます。

そんなファッションを自分で作って楽しむ感性を私は日本の子供たちにも持ってほしいと思いました。 自分の感性に従い、服で表現する機会になればと願っています。

そして、彼らの誇るファッションを仕事とする機会が限られています。先進国からボランティアとして届く中古の衣服が格安で販売されているためです。 ケニアのアパレル産業では、ファッションの作り手が育たず、貴重な雇用機会が奪われています。とあるスラムでは、未来のテイラーを育てる縫製学校の先生が「安い古着に勝つためにはオーダーメイド服しかない！」と自立の道として学生に縫製技術を懸命に指導しています。本プロジェクトでは、ケニアのアパレル産業にとって、彼らの明るい独創的なファッションを世界に輸出するビジネスチャンスになればと思っています。

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